好きとスキが重なった日

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どのくらい泣いていたのだろう…

涙はやがて渇れ、喉に何か突っかかった気がしたから、思わず空咳をする。


「大丈夫か?
それより泣きすぎだから!」


私の背中をさすりながら、時より指でこちょばしてくる悠真。


「大丈夫!
何かごめんね」


「な!今からカラオケ行かない?」


「カラオケ!?」


「一緒にデュエットしたりさ、歌ったらストレス発散になるし!」


「行く行く!
行こうよ、カラオケ!!」


「じゃあ、出発進行~」




私達はその後、カラオケ屋を目指して出発する。

玄関を出て鍵を掛ける際、近所の子供に″彼氏~?″

って聞かれ、からかわれた。



素早く悠真は″これからだし!うるさいぞ!
それよりお前はどうなんだよ?
彼女いんのかー?″


って、逆に子供をからかう始末。



その近所の子供は″いねぇよ″と口だけ達者ながらも、悠真に怖じ気づいたのか、走って逃げて行った。




悠真は腕組みしながら、ふ~ん と鼻を鳴らしている。






いや・・・あなたも随分見え張っているけど、立派な子供ですからね!!!


私も人のこと言えないけど…。