好きとスキが重なった日

「美莉亜も辛い思いをしたんだな…

でももう大丈夫!
俺達二人で一緒に壁を乗り越えていこ?

二人で手を繋ぎ、助け合えばきっと上手くいく」


「悠真…」


気がつけば悠真に飛び付いている私がいた。


悠真の体温が本当に温かくて、体の底からじわじわと熱が伝わってくる。


私の背中に腕を回し、頭を軽く悠真の肩に押さえつけ

涙が見られないように、そっとガードしてくれる悠真。



優しく手を握って

″もう大丈夫だよ!″ って、私を気遣いながらも声かけをして、母性本能を擽るみたいに、私の頭をポンポンと撫でてくれる悠真。





悠真だって、辛くて悲しいはずなのに

私の涙をいち早く拭ってくれる。




お年寄りにも優しくて、人助けをする悠真が逞しいよ。







悠真が何でそんなに人に親切なのか、分かった気がした。