感じる吐息に、どくどくと鼓動が激しくなっていく。

ぎゅっとシーツを力強く握れば、もう片方の手で押さえていた氷の袋がガサリとベッドの上へと落ちた。



同時に、暖かく柔らかいものが私の鼻へと触れる。


その感触に反射的に目を開ければ、間近にあった顔に驚いて、つい突き飛ばした。



「な、ななななななっ!?」


ぱくぱくと口を動かせば、突き飛ばされてぶつけたらしい腰をさすっている結城くんと目が合う。



「何で?って聞きたいんだろうけど………」



それは、自分で考えてよ。




そう言った結城くんは、私を残して保健室を後にした。