なんとか先頭までやってきた私。 けれども、目の前にあるトレイに乗っているのはクリームパン1袋だけ。 他のトレイも覗いてみるけれど、奥の方にまだ何個かあるだけで、手の届く範囲にはこれだけしか存在していなかった。 売店のおばちゃんを見れば、忙しそうに動き回っている。 さすがにここで向こうのパンを取って貰うのは大変だろうな。 しょうがないからこのパンでいいや。 1人納得してパンへと手を伸ばす。 けれども上から伸びてきた別の手によって、目の前のパンは忽然と姿を消した。