「俺は、嫌いな奴に構ってやるほどお人好しじゃないよ」 「…………え?」 振り返れば、そっぽを向いて頭をかいている。 だから、結城くんと目が合うことはなかった。 それでも、目の前のその姿と、さっきの言葉が私の中にすとんと落ちてきて。 あぁ、嫌われてなかったんだ。 そう思った私は、さっきまでのモヤモヤや不安が嘘みたいに、自然と笑みがこぼれていた。