新婚旅行から帰ってきて、
しばらく経った。
「真知子ちゃん!
黒で、白の線が入ったネクタイしらない?」
「あ、ここ!
時間大丈夫?」
「うん、
まだちょっと余裕ある。」
修司くんのネクタイを締めて、
『よし』、と微笑む。
すると、
TVからの声が聞こえた。
『さて!
現在大ブレイク中の漫才コンビ、
《フェアリー》
に独占インタビューです!』
「へえー。
最近、TV見てないから芸人の名前とか全然分かんないや。
新人さんかな?」
「そうじゃない?
修司くん、コーヒーどうぞ。」
「あ、ありがと。」
TVから目をそらして、キッチンに入った。
修司くんはコーヒーを口に含んだ。
『ボケ担当の岩松光太さん!』
ブーーーーーーーー!!
修司くんはコーヒーを吹き出した。
「どうしたの!
修司くんっ!!」
「あ…あれ。」
修司くんはTVを指刺す。
TVには妖精と美希の姿があった。
「ええーーー!!」
こんな形で二人の姿を見るとは、
思いもしなかった。
まさか…芸人になっていたなんて!!


