「うちは、
桜井美希!
こっちは岩松光太!」
よろしくと、
女の子はお辞儀した。
「今日から三年やろ?
名前なんて言うん?」
「えっと、
私が前川真知子で、
こっちが皆川修司くん。」
一応旧姓で答えてみた。
私達…高校生だもんね?
「前川真知子…皆川修司……」
桜井美希ちゃんは
紙を取り出して眺めた。
「…………あった!」
その紙をこちらに見せる。
その紙はクラス別の紙だった。
「同じクラスやな。
よろしく!
美希ってよんで。
こっちはヒカル。」
「あ、うん…よろしく。」
美希はにこっと笑った。
笑顔が素敵な女の子。
「ねえ、
僕って妖精みたいだろ?」
「……ハ?」
王子がそう言うと私達は唖然とした。
美希が妖精を殴る。
「ほっといてええから!」
王子ではなく、
“妖精”と呼ぶべきか…
修司くんに劣らない
個性的な人がいたとは…。
私達は、
美希と妖精と一緒に教室へと向かった。


