あれから月日は経ち、 夏休みになった。 夏休み初日、 私たちはさっそく四人で 伊豆に旅行にきた。 テストが終わった開放感と、 私は少しだけ最近、 橙也のことを考えずに 過ごせていた。 「うわー! めっちゃ海綺麗!」 「窓からでかい声だすなよな」 「裕介ごめんごめん」 私たちは裕介の車で きていた。 高校生の時は車でなど 友達と移動したことがなかった。 なんだか少し新鮮だった。