「それでは、おやすみなさいませ」 パーティも終わり、少年は社員に連れられて自宅へと帰った。 少女と父は婚約者への正式な挨拶に行くということで少年だけ先に帰されたのだ。 「……」 少年はローブを脱ぐと自室の隣にある部屋へ向かう。 発表後少女がした目配せは 『家に帰ったら私の部屋に』 というものだった。 少女が帰って来るのがいつかはわからないが、少年は少女の部屋に入りベッドに腰掛ける。 「……眠い」 そのまま横になると急激な眠気が少年を襲い、少年はその眠気に身を委ね意識を手放した。