「ここがどこだかわかってる?」
「……ゆ、遊園地…です」
遊園地が公共の場所だってことはわかってる。
……道行く人が、私のことを白い目で見ていたであろうこともわかってるよ!
「……公共の場所で、しかもベンチで無防備に寝てるとか、バカなの?」
「………うぐっ…」
本日2回目の「バカなの?」を言われてしまった。
だ、ダメージが大きいです……。
……でもね、私わかってる。
相変わらず無表情で、何を思ってるかは読み取れないけれど。
この言葉は、白馬くんなりに私を心配してくれてるんだってこと。
……なんて、自惚れかな?
「ひゃっ!?」
なぜか無性に嬉しくて、「ふふっ」と笑みをこぼしていると、
ピトッと頰になにかかが当たって、思わず声をあげてしまった。
「…ん、あげる」
そう言って差し出されたのは、お水。

