押し付けがましいかな?とも思いながら奥本くんを見ると、 「ありがとう、鈴木さん!」 と言って、嬉しそうに教室の中へと吸い込まれて行ってしまった。 その姿は、風のごとく。 …従兄弟ってすごいなぁ。 と思いながら、今まで奥本くんが立っていた場所を ぽかーんとしながら見つめる。 …よくわからないけど、喜んでもらえたならよかったかな? 一石二鳥、みたいな。 「………ぅあ!」 奥本くんのるんるんな姿を見て、また本題を忘れかけていた私は 白馬くんがいるという、第二講義室へと急いだ。