私はその便箋を手に取ると、封もしていないそれを言われたとおり開く。




──中に入っていたのは、二枚の遊園地のチケットで。

しかも、“特別招待券”と書かれている。




「…こ、これ、どうしたんですか?」


「これね、いただいたの。遊園地を経営してる知り合いにね♪」




…今、さらっとすごいこと言ったよね?


遊園地を経営してる知り合いなんて、早々いないよ。



さすが、お金持ちは人望が厚いのだと改めて思い知った。




「でも、私、仕事があるから中々行けなくてね。
だから、友愛ちゃんにあげようと思ったの」


「わ、私に…!? どうして?」


「ほら、これで白馬と話すきっかけになるでしょう?♪」




芳穂さんのニコニコと楽しそうな表情を見て、


いくらバカな私でも言いたいことはわかった。




「……つまり、これで私に白馬くんを誘え…と?」