「…し、失礼します。お待たせしてしまい……って、あれ? 芳穂さん?」
扉の向こう側にいたのは、白馬くんではなく
白馬くんのお母さんである芳穂さんだった。
つまり、私のお義母さんに当たる人。
「友愛ちゃん! 朝早くにごめんなさいね〜」
今日も今日とて、キラキラと輝いていらっしゃる……。
え、笑顔が眩しいです……。
「い、いえ、それはいいんですけど…
お父様なら、書斎の方でお仕事をしていらっしゃると思いますよ?」
「ううん。今日は賢一さんに用があるんじゃないの。
あなたにお話があってきたのよ。」
……わ、私に?
芳穂さんがうちを訪ねて来るってことは、てっきりお父様に用事があるのだと思っていた私は
その言葉に思わずきょとんとして首を傾げる。
……あ、でもそれじゃあ、わざわざ私を呼んだりしないか。

