──…安眠妨害とは、まさにこの事を言うのだろう。
6月のとある休日。
「寝る子は育つ」ということわざを今でも無邪気に信じている私は、
その日もそれはそれはぐっすりと眠っていた。
あわよくば、お昼まで寝てしまおう…
コンコン──
『友愛お嬢様。お客様がお見えです。
至急、客室間までお越しください。』
…と、思っていたはずなのに。
「……んー…」
それは突然の来客により、見事に妨害されてしまった。
寝起きのせいかボヤボヤとした目を必死に凝らして時計を見やれば、
…朝の8時30分過ぎ。
……いくら子供っぽい私でも、
変身して悪者と戦う女の子たちを見る気はないよ……。
でも、こんな朝早くに誰だろう。
佳菜美ちゃんならこの時間に起きてるだろうけど、
今日は用事があるって言ってた。