「ま、大丈夫よ。
もし恨まれてたとしても、友愛に逆らえる子なんて……って、ちょっと!?」
そんなの絶対嫌だ!
だって怖いもん!
そう思った私は、また佳菜美ちゃんの話を最後まで聞かず
どこかへと歩き出していた。
「ちょっと待ちなさい。
あんた、小学校の時『人の話は最後まで聞きなさい』って習わなかった?」
だけどそれは、不機嫌な声を発する佳菜美ちゃんによって叶わなかった。
「止めないで佳菜美ちゃん!
私、画ビョウだけは嫌だ! だって痛いもん!」
「何の話よ……。いい? よく聞いて」
まるで小さな子供を諭すかのように佳菜美ちゃんは話し始める。
「あんた、自分の立場わかってるの?
あの鈴木グループの社長令嬢なのよ?
その令嬢様に何かしたってなったら、それだけで大問題になるの。わかる?」
…佳菜美ちゃんの話は難しくてよくわかんない。
とりあえず、実は私ってすごい人なんだね!

