内心ドキドキで尋ねる。
なんだか、白馬くんに告白でもしてる気分だ。
「…別に。」
そう言った白馬くんは優しい顔をしていて、
それが白馬くんなりの「いい」って答えだと気付いた私は、思わず顔が緩むのを感じた。
「…嬉しそうにしてるところで悪いんだけどさ」
「え、え！？ あ、うん、なに？」
ニヤニヤしてるのバレたかな…？
恥ずかしくて顔を両手で覆う。
「もうすぐ授業、始まると思うんだよね」
──キーンコーンカーンコーン…
白馬くんのその言葉と共に、タイミング良く(？)鳴ったそのチャイムの音に
ただ某然と立ち尽くす私だった……。
──…その後、『廊下は走ってはいけません』という規則を頭の片隅に置きながら、
全力疾走で教室に戻ったものの
遅刻をまぬがれることはできず、
私と白馬くんは、案の定担任の大目玉を食らうことになった。
その授業時間中、問題の度に当てられるという
罰ゲームつきで……。
