私は咄嗟に、背中を向けた白馬くんのブレザーの袖を掴んだ。
白馬くんの動きがぴたりと止まる。
「私が許嫁って嫌じゃないですか!?」
白馬くんが振り返ったのと同時に、目を閉じて声を張り上げた。
一気に捲し立てるように話したからか、はぁはぁと息が漏れる。
…………
……沈黙。
勢いで話すつもりなかったから、こうなった時のこと考えてなかった…!
「…っ、あ、あの…!
ほら、私ってチビじゃないですか?
だから、クール王子の白馬くんの許嫁が私なんか………っ!?」
何とかこの沈黙を破ろうと、慌てて話題を探りながら話す私の頬に、白馬くんが手を添える。
突然のことに、思わず肩がぴくんと跳ねる。
「……ねぇ、」
「…ふぇ!? は、はい!」
頭の上から降ってきた不機嫌な声色に慌てて上を見上げれば、
…なんか、怒っていらっしゃる……!?

