────

─────────…




「お見合い、ねぇ……」



次の日学校で、
昨日のお父様との会話の一部始終を中学からの親友である、福原 佳菜美《フクハラ カナミ》ちゃんに話すと、気だるげそうにそう返された。



「あんたねぇ…単純すぎよ」

「うっ…」



ううう、と身体を縮こませる。

なんていうか、おっしゃる通りです。



「あんたの言う王子様?が本当にいると思ってんの?」

「い、いるもん!私は信じてるの!」



ぷくーっと頬を膨らませてそう言えば「はいはい」と苦笑いしながら頭を撫でられる。


絶対からかってる!

私が小さいからって…



「きゃぁぁああ!白馬くーん!」



佳菜美ちゃんに対して、さらに頬を膨らませて怒る私をよそに、クラス内が騒然とし始める。



「あら、王子様のお出ましみたいね」