どこか遠くを見るような目をしている佳菜美ちゃんを不思議に思い、

首を傾げると、「なんでもないわよ」と髪の毛をくしゃっとされる。



…変な佳菜美ちゃん。




「あ、白馬くんよ!!」

「今日もクールでかっこいー!」




突然、教室内は誰かの登校を告げるかのように騒がしくなる。



時計を見てみると、ちょうど8時35分。




いつも思うけど、白馬くんてこの時間ぴったりに登校してくるよね。


時間には厳しいお家だったりするのかなぁ?




んー…気になる。




そんな私の隣で、何かを考えていたのか


突然、佳菜美ちゃんが「あ、」と言葉を発する。




「どうしたの?」




そう聞くと、少し険しい表情をする佳菜美ちゃん。




「いや、もし友愛の許嫁の話が

御之のファンの奴らにバレたらって考えると…ね。」