「……で? その許嫁ってのに、友愛は賛成なの?」
んー…賛成も何も…
「その許嫁の意味がよくわかんない…」
「……だと思った。」
呆れ顔で佳菜美ちゃんがはぁとため息をつく。
確かに、ドラマとかマンガで聞いたことくらいはあるよ?
でも、その意味まではよく知らないっていうか……
「いい? 許嫁っていうのわね、
簡単に言うと…そうね、親公認の恋人ってやつよ」
……親公認の、恋人……?
「えぇ!?」
その言葉で、顔にぼぼっと火がついたかのように熱くなった。
あ、あれ?でも私と白馬くんは恋人同士じゃないよ?
それなのに許嫁になっちゃったの?
今度こそ頭にキノコ生えちゃうよ……。
「でも、本人たちの意思とは関係なく
お互いの親が勝手に決めちゃったってケースは多いみたいね。」

