「あら、そうなのね! すっごく偶然じゃない!」
確かに、すごい偶然すぎるよね…。
お見合いの席でクラスメイトに会うなんて……
私てっきり、お兄さんか誰かかと思ってたよ……。
「あ、紹介が遅れてごめんなさいね。
賢一さん、こちら息子の白馬よ」
「…どうも。」
緊張した面持ちで、お父様にペコリと頭を下げる白馬くん。
んー…なんか新鮮。
いつもクールな白馬くんでも、こんな顔するんだ……。
「よろしく、白馬くん。
芳穂さん、こいつは娘の友愛だ」
まじまじと白馬くんを見つめてしまっていた私は
お父様に突然芳穂さんに、自分のことを紹介され、
慌てて頭を下げようとして…
「よろしくお願いしま……いった!」

