え、お父様まで名前呼びなの!?
…と、心の中でツッコミを入れつつも、
芳穂《ヨシホ》さんの元へ歩み寄るお父様の後ろをちょこちょことついて行く。
そして、向かい合わせに座った時、男の子の顔を見て思わずギョッとしてしまった。
だって…そんなまさか……
「白馬くん……!?」
「………は?」
そこには、私を見て目を大きく見開いたクール王子なクラスメイト、
御之 白馬くんがいた。
「あら、二人とも知り合いなの?」
芳穂さんが、私と白馬くんの顔を交互に見ながら尋ねる。
「…別に。」
白馬くんて、自分の親の前でもこんなクールなんだ…。
「えっと、クラスメイトです!」
白馬くんの代わりにそう答える。

