「……俺の、使うか」



見るに見兼ねた兄は自分のもつセイバーを妹に渡そうと妹の方へと1歩踏み出します。すると妹は突然、糸の切れたマリオネットのように地面に頽れ泣き叫びました。



「嫌だ! あたしはあれじゃないと戦いたくない!! 兄貴のを借りるなんて嫌だ!!! 」



兄は覚えていませんが、妹の使っているペティナイフはまだ妹が物心付く前に妹に送った、妹のいちばんの宝なのです。



妹もまた、兄のことが好きで好きで仕方ないのです。



さて、そんなふたりは『死合い』をするために妹のペティナイフを探すことにしました。