皆でメロンパンを食べた日、電車から降りたら雨が降っていた。

次の日から身体が怠く、数日後には熱が出た。多分風邪をひいたのだろう。

何もする気もなく、氷枕で頭を冷やしながらベッドで寝ていた。

『ピーンポーン』

「はーい」

チャイムが鳴って、返事をしてみたものの、身体が動かない。

『ピーンポーン』

チャイムがまた鳴った。

私は強引に身体を叩き起こし、インターホンまで歩いた。

*****

「ちょっと風邪ひいたのー?」

チャイムを鳴らしていたのは、岡元さんと木埜さんと神崎くんだった。

とりあえず家にあげて、お客だからお茶でも出そうと思い台所に向かおうとした。

「どこ行くの?」

と言って、岡元さんは私の手を引き、ベッドに横たわらせた。