雨のち晴れ

「大丈夫?」

その女性は春菜が座り込んでいることに気づき、声をかけてくれたのだ

「はい、酔っただけです」

「そう。大丈夫よ。私がいるから」


その女性はそう言って
春菜の肩を何度も何度も撫でてくれた


春菜は嬉しかった


こんなに冷たい世の中でも優しくしてくれる人がいることに

いや、春菜がそう決めつけていただけなのかもしれない