すると、「莉季亜!!」とすぐ近くで私の大好きな人の声が聞こえたかと思うとすごく強い力にぐいっと引っ張られ 気づいたら暖かい腕のなかにすっぽりとはまっていた。 この腕の主は………陸だった。 「り、陸っ!? なんで………!?」 急に抱きしめられて気が動転したが先ほど、陸に言われたことを思い出し、抵抗した。 「ちょ、ちょっと離してよっ!」 陸の胸板を激しくドンドンッと叩いたがびくともせずにただ、とくんとくんと少し早い心臓の音が聞こえているだけだった。