浮気彼氏 × 泣き虫彼女

~莉季亜side ~



「莉季亜ーっ!!!」




ぴくっ




陸の声!?



陸が追いかけてくれるはずないけど……



今の声は確かに陸だった。



私は吸い寄せられるかのように声のした方へ少しずつ近づいていった……



私がいた場所は東の裏庭、声が聞こえたのは西の裏庭だったはず……




そう考えながら校舎の角を曲がったとき、どしんっと誰かにぶつかった。



「痛っ!」



すごい勢いで転んだあげく尻餅までついてしまった。



もう、最悪……