誰かは振り返らずにも声でわかった。
莉季亜だ。
反射的に胸が高鳴る………
近くで見るともっと可愛かった
だけど、今までそっけなく話してきた口は言うことを聞かずに冷たい話し方をしていた。
「は?ここで話せよ。」
「いや………ここじゃぁ………言いにくくて……」
なんだ?言いにくいって。
もしかして別れ話か?
すごく不安になってきた。
屋上につくとおどおどしたようすで
「あっあのね……覚えてる?今日記念日だってこと…………
だから……今日デートしよう?」
覚えてるに決まってんだろ。
俺も言おうと思ってたんだから。

