裏切り部屋



「……そうだよ!」


次に、絢夏が口を開いた。


「お金足りなかったらさ、みんなで貸し合って、さっさと頼んで帰ろーよ!」


絢夏はわざと大きい声でみんなに言う。


『まず最初に、みなさんには奥にある椅子に座って頂きます。』


絢夏が話し終えた位に、スピーカーの声が聞こえた。


「なに…あれ」


みんなは一斉に店の奥を見た。


そこには、椅子というよりも、ジェットコースターのシートみたいな物があった。


「じゃあ絢夏…そういうなら、あんた最初にあそこに座れば?」


美緒が絢夏に言う。