彼らは恩があるとバーク卿親子引き取った上に、母親の方に治療まで受けさせたのだ。
もともと裕福ではなかったバグウェル家だが、両親と長男が働いてバーク卿親子を養った。
バーク卿もエリザベスもともにウェールズの義務教育で学んでいたから、2人は学校に通いつつ大半は家で過ごした。
その際には5つ年上のエリザベスが家のことを担い、バーク卿を母代わりに育てることになる。バーク卿も病弱な実母より彼女を慕い、2人はいつも一緒に過ごした。
やがて、義務教育を終えるための修了試験GCSEを無事に済ませたエリザベスは、シックスフォーム(イギリスでの高校のようなもの)へは入らずに働くことを選ぶ。
一家のお陰でバーク卿の母はゆっくりと身体を回復させ、バーク卿は優秀な成績でシニアスクールとGCSEを終え、シックスフォームにも通い無事にA-levelにも受かった。だが、経済的事情を問題に大学へは進まず就職を選んだ。
そして、彼はエリザベスへ結婚を申し込む。これからは、ぼくに守らせてくれと。
エリザベスは涙を流しながら喜び、周りも祝福して2人は無事に婚約をする。ウェールズでは16から結婚できるが、経済的余裕ができるまではバーク卿はしゃむに働いた。
やがて、エリザベスは妊娠。2人は喜び結婚の準備を始めた頃にとんでもない悪夢が訪れる。
バーク卿の父を陥れた男の娘がよりによって彼を見初め、結婚を迫ってきたのだ。当然彼は断るも、女は父に泣きついた。女の父は、母とエリザベスの命を盾に脅してきた。エリザベスを棄てて女と結婚しろと。
当時政治家で絶大な影響力を持つ女の父には、逆らえない。だが、要求は受け入れられない。バーク卿と皆は考え抜いた末に、逃亡を決意する。エリザベスとバーク卿だけは、2人で駆け落ちを決めて決行したが――
友人の裏切りで、2人は女の父に捕まるが。その際、エリザベスは海に落ち行方不明となった。



