[海斗目線]

「真琴、そろそろ大学受験のお勉強しないとダメだぜ~」


俺らは高校3年になった。


この2年、そこそこの勉強はしてきたが、志望大学に通用するような成績ではなかった。


「ん?俺、もうやってるよ。」


俺が生徒会に入る前、幸ちゃんが真琴の勉強面を気にして生徒会で勉強会を何度か開いてくれていたらしい。


そのおかげで、おおかたの試験問題はコンプリートしていた。


「真琴のボケェェェェ、裏切りやがってぇぇぇ....」


「絵美ちゃんに教えてもらえよ。」


「そ、それは俺だってさぁぁぁ....聞きてぇけど....。」


俺だって聞きてぇよ!!!!


でも最近、妙に避けられてっし....。


どうすっかなぁ....。

[真琴目線]

海斗だいぶ悩んでるなぁ。


まぁ、どうせ、避けられてるー。とかだろうけど。


一応、幼馴染みなんだし相談くらい乗ってやるか。


「絵美ちゃんと何かあった?」


「それがさ、避けられてるんだよ....」


やっぱりな。


「この前、副会長に頼まれて日本史の通仁先生に予習プリント貰いにいったの覚えてるか?」


あ、そういえばあったな。


そんなこと。


そのあと、俺すっかり忘れてて幸ちゃんとイチャイチャしてたなぁ。


あー、幸ちゃんのこと考えたら、すげぇイチャイチャしたくなってきた。


この間以来、何かとイチャイチャできてねぇし...。


「そしたらさ、後から絵美ちゃんが追いかけて来てくれててさ。」


あー、知ってるよ。


だって俺が仕組んだんだから。


「予習プリント運ぶの手伝うよ。って言ってくれたんだけど、女の子に手伝ってもらうのって良くないって思ってさ....。」


「絵美ちゃんの好意を無駄にしたわけだ。」


「そういうんじゃないんだよぉおおお。俺は悪気はなかったんだよー。良かれと思って...」


「まぁ、男としては満点な行為だけどなぁ~。
そのあと、どうなったんだよ。」


「顔真っ赤にして走って行っちゃった。........可愛かった....。」


何、デレてんだよ。


なるほどなぁ。


そりゃ、勇気出して言ったのに断られちゃったらなぁ。


女と男って案外難しいな.....。


どっちも悪くないし...。


「お、俺が悪かったのかな!?」


「んんん.....お前がそう思うんならそうじゃねぇの?」


これは新しい作戦を練るしかねぇな。


うーん、海斗にはちょっと頑張ってもらわねぇとな。


「やっぱ、俺が悪いのか....」


「なぁ海斗!お前に良いこと教えてやるよ♪」