「渡辺くんを生徒会に?」


「どう?仕事は今よりずっとスムーズになると思うんだけど....」


生徒会長頼むよ~~!


俺は色仕掛けなんて絶対したくない!!!


ましてや、熊田に......。


「私は別に構わないけど....皆に聞いてみよっか。」


よっしゃぁぁぁぁぁぁああ!


これで生徒会長の許可は降りた!


後は熊田か....。


「.......っていうことなんだけど、皆いいかな?」


生徒会会議で提出された海斗の件。


皆....!


海斗の夢を現実にしてやってくれ.....!


「俺は別に構わないが。」


よし、一人の許可は得た。


良かった~......って、えぇぇぇぇ!?


熊田が許したぁぁぁぁぁぁあああ!?


え、ちょ、マジで!?


ま、まぁこれで海斗は生徒会の一員だな.......!


良かったな、海斗!


「ちょっと待って。これ以上、生徒会に入れる意味はないと思うわ。人は足りてる。」


意外な人物が口を開いた。


その人は、こういうとき、だいたい許す絵美ちゃんだった。


「邪魔なだけよ。いらないわ。」


いつも温厚な絵美ちゃんが少し不機嫌そうに言った。


空気が凍りついた。


沈黙が流れ、誰も話そうとしない。


「ぁ、ぁの......」


その沈黙を破ったのは、あまり話さない横田梨砂だった。


「その渡辺海斗くんはどういう心境でここに.......?」


うっ......良いとこつくなぁ…。


「そ、それはぁ~......あぁ!あれだ!
俺の仕事が忙しそうだったから、ちょっとでも楽にしてあげようって言ってたようなぁ~?」


横田梨砂はじーっと真琴のことを見つめ、納得したのか下を向いた。


「それってちょっと理由、浅くない?」