「ん?なぁに?」


身を乗り出して、紀実の頼み事を聞いた。


「実はね、大樹くんに告白しようと思うの。」


その時は少し驚いた。


告白をするという相談を受けたのは初めてだった。


だからこそ、紀実の役に立ちたかった。


ただ、役に立ちたかっただけなのに。


「それでね、大樹くんにさりげなく私のことどう思ってるか聞いて欲しいの。」


紀実は少し照れながら言った。


「もちろん!」


そして、私は聞き出すために大樹くんに話しかけることが多くなった。


毎日のように聞いてさりげなく紀実のことをどう思ってるか聞き出す。


そんなある日。


大樹くんは私のことを呼び出して、こんなことを言った。


「好きだ。」