「私、授業サボったの初めてです...」


生徒会長は目を下に向けたまま罪悪感いっぱいというような声で言った。


「気持ちいいだろ？俺、ここ好きなんだぁ。」


生徒会長は少し顔をあげて、風を感じてる。


「そうだね..！風、気持ちいいね！」


ニコニコで俺の方を見た。


心臓が走り出す。


可愛い..........。


生徒会長は顔を赤らめて顔をそらす。


「す、すいません！馴れ馴れしくしてしまって......！」


「い、いえ！別にそんな....！」


お見合いのような空気が漂っている。


いい雰囲気だ。


やべぇ....理性が....！


たえろ.....！


「.....ん....あれ？俺、いつの間にか寝ちまって..うーん。ん？え？生徒会長さん？え？何この状況。」


海斗は起きてこの状況に驚いている。


まぁ、そうだよな。


二人とも赤面で男の方は理性と戦ってんだもん。


そりゃ、驚くわ。


「おい、真琴ー。説明しろよー。」


「まぁまぁ、色々あったんだよ。」


「あのぉ～。沢谷くん...この方は？」


海斗は生徒会長の方を見て、ニカッと笑った。


「渡辺海斗でーすぅ！」


「ぁ、生徒会長の神田幸です！」


照れながらも深々と頭を下げて海斗に自己紹介をした。


頭を下げたときに品のある匂いがする。


礼儀も正しいし、こりゃ、いい嫁になるなぁ。