スタスタと明日翔の方へ行けば、大群は道を開ける。
…なんか、本当にすごい人なんだ。
彼を取り巻く大群は、男女様々だ。
きっとそれを遠巻きに見るのは、天翔のメンバーか、興味のない人達なんだろう。
「ゆ、ゆかりちゃんに何の用ですか?」
一番近くに陣取っていたキラキラ一派のリカコが、顔を引きつらせながらそう言った。
「…………。」
たいする明日翔は、なにも聞こえてないような顔をする。
不穏な空気の中、明日翔に近づく私の手をリカコが掴んだ。
「え?」
長い爪がキリキリと食い込んで、痛い。
「ゆかりんもさぁ、転校生だからって、蒼井さんのこと呼び捨てにするとか、ありえなくない⁉︎
この人は天翔の総長なのよ!?」
リカコはそう言って私をキッと睨みつけた。


