担任が送るなんておかしい。 …そりゃそうだ。 親戚は私のことが嫌いなんだ。 いや、親の反対を押し切って結婚した両親のことが。 「ご迷惑おかけします。」 ぺこりと頭を下げると、私より悲しそうな担任の顔。 「……須玖、…いや、なんでもない。」 当時の私ですら悟ったんだから、大人である担任もすぐわかったんだろう。 何か亀裂が生じているのだと。