「お前、俺のことしらねぇの。」


「有名人ですか?
転校してきたばっかなので。」


…今日の卵焼きは成功だな。

小さく頷きながら食べていると、なかなか口を開かない彼。


不思議に思ってちらりと横を見ると、


「……卵焼き、いります?」


鋭い瞳で見つめられていて、私は首を傾げてずいっと卵焼きを差し出した。