それから明日翔の部屋につれていかれた私は、そっとソファに下ろされた。
そんな私に明日翔は缶の紅茶をことりとおいて、隣に座った。
「…天津の後ろには新田組がいた。」
「え……?」
な、ぜ?
「ゆかりとは関係ないみたいだ。
…なにか情報を得た天翔を潰したいという目的が天津とだぶったんだろ。
とはいえガキの喧嘩に首突っ込むわけもねぇし、お前を攫う足出しただけだ。
だが…お前のくれた情報と今回の事を合わせてそろそろ警察に報告しようと思う。」
「そう…。」
新田が潰れれば、親戚の荒川ホールディングスは潰れる。
「明日翔達に危険が及ばないなら、なんだっていい。
あの情報は、もう天翔のものだから。」
私の言葉に、明日翔はそうか、といってぽんぽん、と頭を撫でた。