そして翌日。
午前午後と1日バイトを入れていた私は、ハルさんに挨拶してミタカ君と一緒に溜まり場へ向かった。
「ゆかりが記憶喪失ねぇ…漫画か。」
「わー奇遇、私もそう思う。現実なんだなぁ。」
なかなか話のあうミタカ君とは記憶喪失前も仲良くしてたらしく、今も私は彼を友人だと思った。
「なぁゆかり。
…記憶ってそんな重要じゃないんだな。」
「え?」
唐突に口を開いたミタカ君に、おもわず足を止めた。
「ゆかりみてると思うよ、そうやって。
また同じ道を繰り返して、少しずつ元通りだ。
…だから焦るな、前のゆかりでも今のゆかりでもない、ゆかり自身のことが、みんな好きなんだよ。」
「…わかった?焦ってるの。」
えへへ、と笑うとあたりまえだ、と言って頭を小突かれた。


