「…兄貴となに話してたんだ、何もされなかったか?」
入れ違いのように私の元にやってきた明日翔に私は思わず立ち上がった。
「…ゆかり?」
私は、私はーーーー。
「私、明日翔に何かあげれてる?」
無性に言葉が欲しかった。
「俺は……、バカだな、お前からもらってばかりだというのに。」
その言葉に、胸の中に温かいものが広がった。
人のことを思うのはとても疲れるし、すぐ解決しないことばかりでもどかしい。
それでも、確かに私は感じたんだ。
そうでもいいと思えるほど大切な人がいる。
こんなに幸せなことがあるだろうかーーーー。


