「なぜ、優しくしてくれるんですか。」
今日が初対面の私に、彼方さんはこんなに気をかけてくれる。
「……天翔の姫で、明日翔のお姫様でもあるから、かな。」
おどけたようにいう彼方さんに、私はぼっと赤面した。
姫姫って、なんでここの人はみんな姫を使いたがるのよ…!
その言葉が似合ってしまう男ばかりだから困ってしまう。
「最後に一つ、ゆかりに自信をあげる。」
赤い私を見てくすくすと笑った彼方さんは、私にそっと耳打ちをした。
「…もらってばっかりじゃない。
天翔にも、そして明日翔にも、ゆかりはたくさんのものをあげれてるよ。」
そろそろあっくんが鬼になるから、と彼方さんはいそいそと盛り上がる輪の中に入っていった。
…私は明日翔や天翔に何かあげれてるのかな。
ずっと小さな不安を温めてきた。


