ーーーつまんないんだけど。
無駄に広い部屋に、自分だけしかいない。
雪ちゃんに呼ばれた明日翔は渋々部屋を後にし、私は一人残された。
元旦の朝だというのに、なんだこれは。
「あけおめー!…って、あれ?」
そんなこのを思ってた私のところに現れたのは、4人の袴集団だった。
「おっ、ゆかりちゃん、雅だねぇ。
明日翔達は?まさかの放置プレイ?」
すんごく見覚えのある調子のいい男に、私は心の中で舌打ちした。
「何バカなこといってんですか、ハルさん。…そちらの方々は?」
ハルさんはいいとして、後の3人は知らない顔だった。
「えっっっっ、明日翔こんないい子オトしたの!?」
飛びついてこんばかりの勢いに気圧されると、それはもう1人の男によって阻まれた。
「困ってるだろう。…2代目総長の城田光だ。」
「2代目副長の中牟田 勇!」
全身スポーツマンのように焼けた黒髪の男が先代の総長で、いかにもおしゃれ好きな感じの茶髪の男が副長だという。
私は確信した。
総長や副長において、容姿の良し悪しは絶対条件であるとーーーー。