「そういえばクリスマスプレゼント、用意したんだった。」
だんだんと意識がはっきりしていくと、私は大事なことを思い出した。
いいものを買いたくて、少しだけバイトをがんばったのだ。
手近にあった明日翔にかりたTシャツに素早く身を包むと、離れた場所にあった鞄の中に手を突っ込んだ。
真っ黒な紙袋に入っているのは真っ青なマフラー。
もちろん購入したもの、ですが。
「はい、どーぞ。」
「…さんきゅ。」
唐突な私の行動に目を白黒させた明日翔は、気を取り直したように紙袋の中を覗いた。
少しだけ目が優しくなっている。
…嬉しい証拠だ。


