「なんでこっちみない?」
「え?」
機嫌が悪いようなそんな声に、ピクリと肩が震える。
明らかに私の様子はいつもと違う。
「…こっち見ろ。」
「…ゃ……〜〜〜っ。」
顎を掬い取られてくっと上を向かされる。
ヒールを履いてるせいか、思ったより近くにある明日翔の顔に、顔に熱が集まるのが自分でもわかった。
「なんて顔してんだ…。」
そんなわたしの顔をみて、目を見開いた明日翔。
「あす、か…近い、近いって…。」
困ったようなわたしの声に、明日翔の瞳がゆらりと揺れる。
「そんな顔されたら、勘違いする。」
「……?」


