「ご両親が亡くなったというのに、しっかりしていて…さすが須玖夫妻の娘だ。」


両親を知る人たちはそう言って労ってくれたし、私もそれに笑顔で返した。


ただ目の前のことだけを一生懸命にして、この先のことを考えないでいいように。


…全てが終わって、家に戻った。


空っぽの家。


あぁ、これが天涯孤独ってやつ。