「上出来だ。」


いつまでもしん、としている天翔の人達に柄にもなく不安になっていると、その言葉とともにぐっと引き寄せられた。


「異論はないだろう。
…俺が選んだ女だ。」

その言葉に、次々とフロアの人達が声をあげた。

「総長を信じてますから!」
「賛成です!」

「ゆかりさんはきっと、その席にふさわしいです!」

だんだん大きくなったざわめきはフロアを包み込む。


…雪ちゃんは私をなんだと紹介したんだ?


義経君との会話に夢中で、聞いていなかった。


その席にふさわしいって、どの席だ?