「じゃあ、戻ろっか。」

 結香にそう促され、私達は頷く。

 体育館を出ると、直ぐに囲まれる私達。

「ねぇ!Sクラスのトップの人達よー!」

「笹目君と藤咲さんだ!」

 うわぁ、大変な事になっちゃったな。

 早く抜け出さないと。

 もうすぐ五限目始まっちゃうかも。

 そう思い、私は抜け道を探すが、中々見当たらない。

 私達の周りは生徒達で埋め尽くされ、行動がとることさえ出来ない。

 魔法使って抜け出しても良いけど、もう霊力は使いたくない。

 体力もあんまりないしね。