そこには、笹目君が真剣な眼差しで此方を見ていた。

「美樹ー、試合開始の合図頂戴!」

 私は、そう美樹に伝える。

 やっぱりそう言うのないとどうも引き締まらないんだよね。

「OK!それじゃあいくよー、準備はいい?」

 そう言って元気よく返事をしてくれる美樹に、目線で合図を送る私と笹目君。

「lady、go!」

 なんだか発音がいい美樹の声に、私と笹目君はほぼ同時に動き出す。

「結構本気で行くよー!」

「そうでないと困る。」

 そんな短い会話の直後、先に攻撃を仕掛けてきたのは…。