「そういえばさ、アキ」
構わず私は聞く。
「・・・何だよ。
世界一空気読めねぇ奴め」
「良く言われますぅ。
じゃ、なくてさ。
・・・眼鏡の謎、まだ続いているんじゃない?」
「は?
眼鏡の謎?
それは部室を探せるよう与えたヒントだ。
それ以上の意味はない」
「・・・そぅ」
「帰って良いぞ。
今日はもう依頼受けねぇからな」
「そっか、わかった。
ところでさ、依頼料って何なの?
いくらぐらいするのかなぁ?」
「貴様には到底理解できねぇだろうから、言わねぇよ」
「え?教えてくれないの?」
「説明するのめんどくせぇ」
「めんどくさがり屋にもホドがあるでしょ」
「何か言ったか?」
ニッコリ笑顔で微笑まれ、私は急いで顔を横に振った。
「じゃぁ、お疲れ様でしたぁ!」
「お疲れ」
私は急いで部室を出た。
「お疲れ様でした」
「あ、お疲れ旭!」
真っ赤な封筒を持った旭が、にこりと微笑んだ。