「い、依頼料って、そういえば何なの?」
「・・・貴様、俺様の親父に会ったよな?」
「へ?」
質問と答えが違いますけど?
「良いから答えろ。
親父に、何言われた?」
「・・・旭に気を付けろって言われた・・・」
「・・・やっぱりか」
はぁー、とめんどくさそうにアキは溜息をついた。
「・・・アキ、旭って、何者なの?
アキのお父さん、警察関係者なんでしょ?
それなのに・・・気を付けろなんて。
旭、昔何かしたの・・・?」
「心配はするな。
普通に接すれば何も起こらない。
もし何かあったとしても、俺様がアイツを止める。
ドウは、俺様の言うことは、必ず、聞く奴だから」
「アキ・・・アキは知っているの?
旭が昔何をしたか」
「当たり前だ。
知らねぇと止められねぇからな」
「・・・私は、知っちゃ駄目なのかな?」
思い切って聞いてみる。
「はぁ?
駄目に決まっているだろ」
「どうして!?」
「どうしても、だ」
アキはその先は話さないと決めたらしく、分厚い本を開き、読み始めてしまった。